最近手紙って貰うことも書くことも少なくなりましたよね?
でも、送る相手の顔を想像しながら、うーんと文章を悩むことも、返事を待つ間の時間も、時には心地よいものです。
現在では携帯で、すぐ声も聴けて、顔も見られるのが当たり前のため、手紙を送るきっかけが見つかりにくいですね。
だからこそ、こんな素敵な作品が生まれたのかもしれません。
今日は、映画『ラストレター』ストーリーや結末、タイトルの意味をご紹介していきます。
映画『ラストレター』ストーリー

(C)2020「ラストレター」製作委員会
裕里と鏡史郎との出会い
姉が亡くなったことを報告するために高校の同窓会に参加した裕里は、ひょんなことから、学校のヒロインだった未咲と勘違いされてしまう。
不慣れなスピーチまでさせられてしまい、散々だった裕里はいそいそと会場から帰ることにした。
バス停で帰りのバスを待っていると、そこに、裕里の初恋相手である鏡史郎が現れ、偶然の再会を果たす。
「書いた小説って読んでくれた?」
「小説って?」
明確な答えを得られないまま、また、ゆっくり話がしたいと言う鏡史郎と連絡先を交換し、その日は別れた。
勘違いから始まる一方的な文通
その後、メッセージのやり取りをしていると、「君に25年間恋をしていると言ったら信じますか」というメッセージが裕里のスマホに送られてきた。
たまたまそのメッセージを裕里の旦那である宗二郎が見てしまい、大激怒!
裕里のスマホをお風呂に投げつけ水没させ、二度と電源が入らない状態にさせてしまう。
メッセージのやり取りが途中で止まったことを申し訳なく思った裕里は、連絡交換時にもらっていた名刺の住所に未咲のふりをして手紙を送り始める。
最初は、夫が怒ってしまいスマホが壊れてしまったこと、壊れた後にメッセージを送ってくれていたら申し訳ない旨を綴り、返信は不要と書いて投函した。
その後も手紙を送り続け、旦那の作品作りのため大きな犬を飼い始めたことなど、他愛のない日常の報告を綴った。
鮎美とも始まった文通
何通も手紙を受け取った鏡史郎は返信を送ろうと、未咲の住所を探し、卒業アルバムに書かれた住所を発見する。
その住所は未咲の娘である鮎美の家だった。
そうとは知らず、今までの裕里からの手紙への返信を鮎美の家へ送った。
鮎美の家では裕里の娘の颯香が鮎美のメンタルを心配して宿泊していた。
母親宛の手紙が届いて驚いた鮎美だったが、颯香と一緒に読んだ上に、未咲のふりをして鏡史郎に返信を書き始めることにした。
「私のこと覚えていますか?」
「昨日のことよりも覚えているよ」
返信には鏡史郎と未咲との出会い、恋をしたこと、手紙を綴って裕里に渡していたが未咲に届いていなかったことなど、思い出や彼女への愛がたくさん詰まっていた。
突然のネタバレ
裕里もやっぱり返信が欲しくなり、ひょんなことから宗二郎の母の高校時代の恩師、小室の住所を借りて鏡史郎に私の住所だと教えていた。
そんなある日、小室の家で、鏡史郎への返信を書いていた裕里の元に来客が。
ドアを開けてみると、そこには、鏡史郎の姿があった。
突然の来訪に戸惑うも、彼を迎え入れた。
世間話が済んだところで、鏡史郎は、手紙を書いているのは未咲ではなく裕里であること、同窓会で再会した時からわかっていたと告げる。
未咲の居どころを尋ねられた裕里は、未咲が自分の手で命を絶ったことを告白した。
「あなたがお姉ちゃんと結婚していたら・・・」
鏡史郎は、自身が大学時代に未咲と交際していたものの別れてしまったこと、未咲との思い出を小説にした結果、賞を取ってしまったが、それ以降書けていないことを告白した。
未咲の真実を追い求めて
鏡史郎は他にも見たいとこがあると、裕里と別れる際に、鏡史郎は小説『未咲』を手渡した。
「あなたが書き続けてくれていたら、姉はまだ生きている気がする」
鏡史郎は古い路地を訪れていた。
少し暗いところにあるアパートを尋ねると、そこには妊婦サカエが居た。
「阿藤さんは居ますか?」
サカエに待ち合わせ場所の居酒屋に案内された鏡史郎は、鏡史郎と別れた後の恋人であった阿藤と再会する。
そこで、自分がひどく悪い人間であることから、怯える未咲と鮎美を追い出そうとするも、自分が逃げ出したと、阿藤は真相を語った。
鏡史郎は、未咲が自分で命を絶ったことを告げた。
「俺のせいとでも言いたいのか?俺のせいでも、お前のせいでもない」
もう一人の未咲との再会
鏡史郎は高校の校舎を訪れ、1枚1枚写真へ収めながら歩いていると、ふと、外に目をやると、高校生の頃が蘇るように、未咲と裕理の姿を目にした。
思わず駆け出し、二人に声をかけると、
「乙坂鏡史郎さんですか?遠野未咲の娘で鮎美です」
と自己紹介をし、母のふりをして手紙を書いたことを詫びた。
鮎美は鏡史郎を家へ招き入れ、未咲が自分の手で命を絶ったことを伝える。
そして、鏡史郎が何通も何通も送っていた小説の『未咲』を、母が何度も何度も目を通していたことを伝えた。
映画『ラストレター』の結末は?

(C)2020「ラストレター」製作委員会
裕里は自身の職場である図書館で開館準備をしていると、そこに東京へ帰る直前の鏡史郎が現れた。
高校を訪れた際の写真をまとめたアルバムを手渡した。
そこには、思い出が詰まった高校の写真、そして、見知った顔の颯香と鮎美も収められていた。
それを知って驚いた裕里に、高校を訪れた際に二人に偶然出会い、未咲にお線香をあげられたことを告げた。
先日もらった小説にサインが欲しいと鏡史郎にお願いした。
裕里は最後に鏡史郎と握手をし、「やった」と喜ぶのであった。
鏡史郎が旅立った後、鮎美はずっと開けることのできなかった遺書を手に取った。
そこには、未咲が卒業式で読んだ答辞が記されていた。
タイトル『ラストレター』の意味はこれ!

(C)2020「ラストレター」製作委員会
ラストレター=最後の手紙は、映画を見る前は未咲宛に綴った、鏡史郎のラブレターだと思っていました。
しかし、映画の最後に出てきた手紙は答辞でした。
未来に向けた力強いメッセージが込められていて、まだまだ将来のある鮎美に届く素敵な言葉です。
高校の卒業式で聞くと、よくある綺麗な式典向けの言葉だなと感じますが、大人になって改めて読んでみるとその深さを知ることができます。
きっと、鮎美は辛いことがある度にこの答辞を読み、勇気付けられて大人になっていくのではないかと思いました。
映画『ラストレター』ストーリーのまとめ
映画『ラストレター』ストーリーや結末、タイトルの意味をご紹介してきましたがいかがでしたか?
一昔前では、あまり新鮮さのないラブストーリーになってしまいそうですが、手紙の存在が貴重な現代だからこそ新鮮さがある物語でしたね。
まだ、ご覧になっていない方は、ぜひ、本記事を参考に映画館へ足を運んでみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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